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TUESレポート

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【SDGs】サステイナビリティ研究所が東京大学未来ビジョン研究センター江守先生を講師に「SDGs基礎」特別講義を開催しました

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令和6年12月6日(金)に本学200講義室にて、東京大学未来ビジョン研究センター教授の江守正多先生を講師に、「SDGs基礎」特別講義をオンライン開催しました。

江守先生は、国立環境研究所で地球環境研究センター温暖化リスク評価研究室長、気候変動リスク評価研究室長などを歴任された後、2022年に現職に就かれました。気候科学の第一人者として国内はもとより海外でも幅広くご活躍されており、世界中の専門家が集まる気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第5次・第6次評価報告書の主執筆者の1人でもあります。

このたびのご講義では、「気候危機のリスクと社会の大転換」と題して、地球温暖化がもたらす深刻な影響と、解決に向けた対策についてご説明いただきました。

まずは地球温暖化の仕組みや現状、気温変化の将来予測とそれに伴う地球や人類への影響について、世界の平均気温が産業革命前と比較して1.5℃上昇していることや、今後何ら対策を講じなかった場合、2100年には6℃以上上昇し、生物種の損失や人間の死亡リスクが格段に高まることが予測されるなど、詳細なデータを交えて説明されました。
続いて、CO2 排出削減に向けた対策として、化石燃料からの脱却や省エネ・再エネの普及などが不可欠だが、取組のスピードが全く不足しており、このままでは手遅れになってしまうことから、過去の産業革命や奴隷制廃止、近年の分煙革命のような社会の仕組みや人間の常識が変わる大転換が起きることが必要であるとのご提言をいただきました。

受講した学生からは、講義のポイントを押さえた質問が複数挙がるなど、講義で学んだことへの理解、関心が伺え、今後の学習・研究活動にとって、大変有意義な講義となりました。

オンライン講義の状況