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TUESレポート

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「若者の介護意識についての調査アンケート」を実施しました

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高齢者急増に伴い、我が国では介護サービス需要が高まりをみせています。この背景には女性の社会進出や、晩婚化・晩産化に伴う1組の夫婦がもつ子供数の減少等により、家族介護が困難になっているという事情があります。他方で、年をとっても住み慣れた自宅で暮らしたいという高齢者は多く、家族介護へのニーズが完全になくなったわけではありません。また近年は遠方の家族を介護する「遠距離介護」や、18歳未満で家族の介護や身の回りの世話等を担う「ヤングケアラー」が増加する等、新しい介護問題も生じつつあります。このような状況を踏まえ、本学経営学部講師の佐藤彩子と、鳥取県内を中心に地域住民と連携した高齢者支援事業を行うN.K.Cナーシングコアコーポレーション合同会社(米子市)(神戸貴子代表)、遠距離介護支援協会(藤吉航介事務局長)は共同で、2021年11月15日(月)~26日(金)に、「若者の介護意識についての調査アンケート」を実施しました。
アンケートの結果、男性よりも女性で、30代以下より40代以上で家族や親戚の介護について考え身近な介護経験を有する傾向が強まりますが、老人ホーム、デイサービス、訪問介護等は大半の人が知っていることから、介護保険制度内の一部のサービスについては周知がかなり進んでいると考えられます。他方で、ショートステイや地域包括支援センター、ケアマネジャー、介護保険外サービス等の認知度は上記と比べて低く、これらのサービスや職種等は実際の介護経験を有する等、深く介護にかかわらない限り、知る機会が少ないと推測されることが明らかとなりました。このことは家族に介護が必要となった場合の最初の相談先として病院が最も多い点にも表れており、地域における介護資源の認知不足が1つの課題であるといえ、その早急な解決が求められています。なお、本調査アンケートは、「中国5県新型コロナ対応緊急支援助成(中国5県休眠預金等活用コンソーシアム)」の助成を受けて実施しました。

アンケートフォームアンケートフォームの一部
アンケート結果の一部アンケート結果の一部