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TUESレポート

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本学で放牧しているヤギと気象要素の関係についての研究を発表しました

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環境学部の重田准教授のチームは、2019年から学内で飼育している日本ザーネン雑種の雌ヤギを対象として、気象要素の変化がヤギの行動に与える影響について分析をおこなっています。研究では、畜舎内や屋外で連続的に温熱環境を測定したほか、ヤギの首輪にGPSを設置し行動範囲を記録しました。その結果、畜舎(屋内)の方が放牧場(屋外)に比べて暑熱ストレス強度が高い(高温環境化)にもかかわらず、利用率が60%を超えており、居住時間が長いことがわかりました。さらに、気象要素と利用率の関係性について分析を進めた結果、高温環境化では、日射量や風速と利用率に優位な関係性は認められませんでした。
この要因として、重田准教授は「人は外発的な動機付け(仕事など)が無い場合は、わざわざ暑い(不快)場所に長時間いることはしません。しかしながら、ヤギは反芻動物(一度飲み込んだ食べ物を再び口の中に戻して、再そしゃくする動物)であるため、自身の熱生産量や体力消費を抑制する必要があります。つまり、暑熱ストレスが高くても休息行動を優先にした結果ではないか推測しています」とのことです。今回は夏季の実験結果が主ですが、今後もゼミ生とともに研究を続けていくそうです。
なお、この研究は英文誌「Journal of Environmental Information Science」へ掲載されました(2021年10月発行)。

※関連リンク
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ceispapersen/2021/1/2021_84/_article/-char/ja/

Journal of Environmental Information Science Vol.2021, No.1  pp.84-89.
Title:Relationship Between Meteorological Factors and Utilization Rates of Free-Range Capra aegagrus hircus
Author:Yoshinori SHIGETA、Kai MATSUBARA

 

研究対象とした雌ヤギ研究対象とした雌ヤギ