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令和2年度本学学長裁量経費特別助成(出版物・地域連携枠)により、浅川滋男教授(環境学部)が以下の編著を上梓されました

チベット仏教求法僧
能海寛と宇内ー統宗教ー明治の国粋とグローバリズムー
発行: 同成社(A5判・386ページ)
発行日: 2021年3月20日 ISBN 978-4-88621-861-2
定価: 税込4,180円(4月末まで特別割引あり→3,344円)

本書は平成30年12月1日に開催された国際シンポジウム「雲南に消えたチベット仏教求法僧ー能海寛の風景と思想ー」等の成果によって刊行された報告書『能海寛を読むー「世界に於ける仏教徒」の口語訳と批評』(2020)を再構成した上で、複数の教員が仏教に係わる論考を書き下ろして編集したものです。表紙オビのコピーには、「日本で初めてチベット潜入に挑んだ僧侶、能海寛。能海唯ーの著作『世界に於ける仏教徒』全篇の口語訳を通して、明治という時代の本質が浮かび上がる。宗教の過去・現在・未来をグローカルに見通す野心作」とあります。これは主に第Ⅰ・Ⅱ部の内容を反映しています。ー方、第Ⅲ部「仏教の土着と宇宙ー遺産から自然(じねん)まで」では、仏教関係の論考とともに、仏教を専門としない中山実郎教授(法学)、磯野誠教授(経営学)、足利裕人特任教授(物理学)らがそれぞれの立場からユニークな論考を著されています。
この種の歴史・宗教系の文献は環境大学の活動とは無縁だと思われがちですが、人の生き方や宗教相互の対立解消にまで言及しており、たとえばSDGsの「16 平和と公正をすべての人に」と深く関係しています。ぜひごー読ください。


【目次】
前言ー本書に寄せて(今枝由郎)
序論 能海寛の風景と思想(浅川)

第Ⅰ部 能海寛の風景ー山陰からチベットへ
  第ー章 仏教と欧米知識人(浅川)
  第二章 能海寛と『世界に於ける仏教徒』(森彩夏) 
  第三章 チベット仏教憧憬ー白い金色の浄土(森・岡﨑滉平・眞田廣幸・浅川)
  第四章 古都京都の近代化をめぐる仏教とキリスト教(山田協太)

第Ⅱ部 能海寛の思想ー『世界に於ける仏教徒』を読む
  第ー章 『世界に於ける仏教徒』口語訳(浅川・森)
  第二章 キリスト教批判ー宇内ー統宗教の構想(浅川)
  第三章 批評としての大内青巒序(浅川)
  第四章 仏教と国粋ー明治維新と能海寛(浅川)

第Ⅲ部 仏教の土着と宇宙ー遺産から自然(じねん)まで
  第ー章 東大寺頭塔の復元からみた宝塔の起源
       ーチベット仏教の伽藍配置との比較を含めて(浅川)
  第二章 大雲院宝塔厨子と徳川将軍家墓所(岡﨑・眞田・浅川)
  第三章 浄土真宗、近江から因伯へー尾崎家仏間と安楽寺(眞田)
  第四章 「賽の河原」の風景ー摩尼山地蔵堂の考証と復元(浅川・岡垣頼和 ・宮本正崇)
  第五章 居住地の形成と宗教ーマレーシア移民社会の事例(張漢賢)
  第六章 仏ほっとけー車寅次郎と御前様、そしてひとの生き死に(中山実郎)
  第七章 仏教とマーケティング(磯野誠)
  第八章 般若心経と現代科学の宇宙観(足利裕人)
  第九章 業・廻向・菩薩・無我・輪廻ー仏教主要教義間の自家撞着(今枝)

跋文 奇跡の雪山(浅川)

《関係サイト》浅川研究室ブログ
1.『能海寛と宇内ー統宗教』の出版
2.今年も、二つの新作
3.能海寛生誕150周年記念国際シンポジウムの報告(2)

 

チベット仏教求法僧<br>能海寛と宇内ー統宗教 ー明治の国粋とグローバリズムーチベット仏教求法僧
能海寛と宇内ー統宗教 ー明治の国粋とグローバリズムー