本学は、環境省の「脱炭素先行地域(第3回)」に、鳥取市、株式会社とっとり市民電力及び株式会社山陰合同銀行とともに共同提案を行い、令和5年4月28日に選定されました。そして、その選定された提案事業を着実に実行するため、鳥取市が6月14日に設立した「鳥取市脱炭素先行地域づくり事業推進協議会」に参画しました。「鳥取市(地域)の脱炭素」は、脱炭素を成長の機会と捉える時代の地域としての「成長戦略」であり、市民・地元企業・自治体・大学等の地域の関係者が主役となって、再エネ等の地域資源を最大限活用することで実現でき、地域経済を循環させ、電気料金の安定化を図り、防災減災や暮らしの質の向上等の地域の課題をあわせて解決し、地方創生に貢献でき、地域を持続させるものです。そして、この度、本学含む協議会は、力強く「地域脱炭素」を進めるため「鳥取市脱炭素先行地域キックオフセミナー『脱炭素でめざす!地域の進化・再生』~デンマークに学ぶコロナ禍を教訓とした新しい社会づくり~」を8月26日に開催しました。
キックオフセミナーには「脱炭素先行地域」の対象地域である若葉台、佐治町の市民・地元企業や自治体・本学の職員、協議会員等が参加しました。そのなかには、コロナ等で自分達の住む地域や将来に不安を抱きながらも、それでも希望を見出したい、将来に向かっていきたい、小学校の児童や中学校・高等学校の生徒・大学の学生等の若者の姿も見られました。それらの参加者に対して、まず、協議会長である深澤義彦 鳥取市長の開会挨拶がありました。深澤 会長は、直近の台風の被害にあった市民に対して、暖かいお見舞いの言葉を投げかけました。その言葉は、大きな被害に「これからどうなるのか・・・」と思っている市民への強い支えになり、自分達の持続可能性・将来性を信じさせる力強くも暖かいものでした。続いて、基調講演として「デンマークが見据える化石燃料を一切使わない社会」をテーマに、デンマーク王国大使館 高橋叶 エネルギー担当官が、デンマークの新しい社会づくりに関して、エネルギー政策、再エネ事業のFS(実現可能性)やプロジェクト開発の支援等について語りました。次いで「鳥取市脱炭素先行地域選定モデル(「RE:Birth(再エネ創出)で進める地域のRebirth(進化・再生)」)」について、鳥取市経済観光部 大角真一郎 スマートエネルギータウン推進室長が説明しました。パネルディスカッションでは、本学の人間形成教育センター 堀磨伊也 准教授が、脱炭素社会について、その必要性、世界や日本のシナリオ等を紹介しました。そのなかでは、持続可能な日本の施策等を参加者に分かり易く話しました。そして、脱炭素社会を実現する技術であり、自身の専門分野の一つであるVPP(バーチャルパワープラント:仮想発電所)を説明しました。最後に、本学の 江﨑信芳 理事長兼学長から閉会挨拶があり、これから鳥取市の「地域脱炭素」が始まり、鳥取市が生まれ変わる(RE:Birth)ことの示唆がありました。
これからも本学は、鳥取市のなかで、持続可能性について、地域と一緒に追及していきます!!