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TUESレポート

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原木しいたけの栽培実験の開始について

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本学と鳥取商工会議所工業部会とのSDGs連携事業(※1)において、工業部会員である菌興椎茸協同組合の課題を解決するため、令和3年5月31日(月)に、原木しいたけ(原木(クヌギ、コナラ、ミズナラ等)に生える椎茸)の栽培実験を開始しました。

原木しいたけの栽培では、原木に椎茸種菌(椎茸の形成菌等を固めたもの)を植えます(駒菌(水分調整した木片(駒)に椎茸の菌糸を培養したもの)を植える方法等もあります)。この椎茸種菌を植えた原木をほだ木といいます。しかし、この椎茸種菌は、フタに発砲スチロールを使っており、原木しいたけの栽培後に、その発砲スチロールが、ほだ場(※2)等にゴミとして残ってしまう問題があります。本学では、この問題を課題として、環境学部 門木秀幸 准教授(サステイナビリティ研究所研究員)とそのゼミ生が解決に取り組みます。そして、課題解決のために門木 准教授とそのゼミ生が検討したところ、方法として「発泡スチロールに代わる生分解性材料のフタ(以下「代替フタ」という。)を探す」研究を行うことが決定しました。

この代替フタに求められる性能(※3)は、非常に厳しいものがあり、そのため実際に栽培実験を行うことにより性能検証等を行います。実験では、本学とほだ場のそれぞれに「代替フタの椎茸種菌を植えたほだ木」と「発泡スチロールフタの椎茸種菌を植えたほだ木」を設置し、両ほだ木でのフタの性能(椎茸の成長度含む)等の比較を行います。実験は、まず3ケ月程度置き、代替フタが分解されないかどうか様子を見ます。分解されたかどうかは、前後の代替フタの重量を比較して判断します。そして、本年度2月頃に性能検証等の結果をまとめ中間報告を行う予定です。

5月31日(月)は、原木にドリルで穴をあけ、そこに代替フタ(重さの異なる約500種類(全てナンバリングし、判別できるようにしています))と発泡スチロールフタの椎茸種菌を1本の原木に約40~50個植え、合計16本のほだ木を用意しました。内訳は、代替フタ椎茸種菌のほだ木10本、発砲スチロールフタ椎茸種菌のほだ木6本で、本学とほだ場で半々にしてムカデ伏せ(※4)という組み方で設置しました。全ての作業は組合の方のご指導を受けながら学生が行いました。今後性能検証等を経た後、性能を満たす代替フタの発見が望まれます。

本学は、この連携事業を含め、学生の成長を目指して、SDGsに取り組んでいきます。

 

原木にドリルで穴をあける原木にドリルで穴をあける
原木に椎茸種菌を植える原木に椎茸種菌を植える
設置場所にほだ木を運ぶ設置場所にほだ木を運ぶ
組み終わった後に記念撮影組み終わった後に記念撮影
(※1)
SDGs連携事業では、SDGsの取り組み推進を目的に工業部会と本学の教員及び学生が連携し、企業の環境分野における課題を解決します。そして、課題解決を通じて、本学ではSDGsの目標達成並びに学生の成長を目指します。なお、この連携事業は、本学におけるSDGs推進組織であるサステイナビリティ研究所が主導して進めています。

(※2)
椎茸の原木栽培の栽培場所です。直射日光を避け、散光線の入る、暖かく湿気のある空気が対流する(その他にも細かい条件があります)場所を選びます。

(※3)
  • 弾力性があること。
  • 光を通すこと。
  • 毒性が無いこと。
  • 虫等が好んで食べないこと。
  • 3年(最低でも2年)程度の耐候性があること。
    (理想は、椎茸が成長しフタを押しのけ地面に落ちるまで分解されないこと。)
  • 大量生産が容易なこと。
  • 可能な限り安価であること。
    等。

(※4)
各ほだ木に雨が当たり、風が通るように、場所に応じて組み方を変えます。他に「井げた積み」や「よろい伏せ」等があります。