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TUESレポート

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第4回ジオパークサイエンスカフェを開催しました

12月8日、まちなかキャンパスで「ジオパーク×ブンガク~文学に描かれた風景~」と題し、第4回ジオパークサイエンスカフェを開催しました。講師は伊豆半島ジオパーク推進協議会の新名阿津子専任研究員で、一般・学生ら16名の参加者にとって、地域の風景に思いを馳せる有意義な機会となりました。
今回のテーマについて講師は、「ジオパークの役割は、地球遺産を讃え、地域文化を支えることであり、改めて地域を見直すきっかけになるよう設定した」と説明されました。講演では、伊豆と山陰を描いた文豪の作品や歌詞を例に挙げ、「作中に出てくる地名は、その地域の景勝地や観光地であったり、何気ない日常の風景であったりするが、詩的な要素が加わることで地域の人々にとって有益な存在となる。文化人の手にかかることで、その地名が地域の宝になっている」と解説しました。
後半のワークショップでは、「ジオパーク×ことば」という地域を表現する言葉探しを行いました。講師が“「鳥取」を単語1つで表現しよう”という題目を出すと、参加者は「雨」「汽車」「えらい(大変だ)」「親ガニ」などの言葉を挙げ、それぞれの言葉について参加者自ら説明すると、会場がおおいに盛り上がりました。そのほか、“思い出の地を連想ゲームで導き出そう”という題目でも、参加者は情報源となる言葉探しに苦慮しながらも、答えが出ると、精度の高い表現に感嘆の声があがりました。感想では、「面白かった」「作品を読み返そう」「方言だと思っていなかった」などの声が聞かれました。
最後に講師は、「地域の宝である言葉(方言)が消えつつある。その土地で生まれ、紡がれてきた言葉をどうか大事にしてほしい」と結びました。

 

 

講師 新名 阿津子先生講師 新名 阿津子先生
ワークショップで盛り上がる会場ワークショップで盛り上がる会場