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TUESレポート

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令和4年度公立鳥取環境大学との産学官連携に関する懇談会の開催

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令和5年2月20日(月)に「公立鳥取環境大学を支援する会」と「鳥取市」、「本学」が共催する「令和4年度公立鳥取環境大学との産学官連携に関する懇談会」を鳥取市内のホテルで開催しました。この懇談会は、本学の取り組み事項や学生の研究活動等の成果について、地域の企業や自治体を中心とした皆さまと情報共有することで、本学と地域との連携を深めることを目的とし、毎年(※1)開催しているものです。

(※1)
昨年は、新型コロナウィルス感染症に関する状況を考慮して、中止としました。

懇談会の冒頭に、主催者として、支援する会の坂本直 会長、鳥取市の深澤義彦 市長、本学の江﨑信芳 理事長兼学長の順に挨拶を行いました。江﨑 理事長兼学長は挨拶のなかで「本学の学生は地域に出て地域と連携してくれている」と話しました。続いて、鳥取県子育て・人材局 中西朱実 局長の来賓挨拶がありました。

今回の懇談会では、第19回環大コンペ(※2)の表彰式及び発表も併せて実施しました。環大コンペの環境部門第1位から第3位までと社会部門第1位から第3位までの表彰の後、環境部門と社会部門の第1位が発表を行いました。環境部門第1位の環境学部3年 八尾和龍さんは「環境啓発短編動画による視覚聴覚的情報が人間の意識や行動に及ぼす変化」をテーマに「環境啓発動画の視聴後に環境問題への意識が強まった視聴者のうち次に環境配慮行動をとった人がどのくらいになるのか?」や「どのような行動を起こしたのか?」等を調査・分析した結果を説明しました。続いて、社会部門第1位の経営学部2年 齋藤翼さんと経営学部2年 中西鈴音さんは「Napierオンライン総合型選抜・学校推薦型選抜専門塾」をテーマに、自らを含む学生たちが運営、講師を勤めるオンラインで「面接対策」「グループディスカッション対策」等ができる塾の紹介を行いました。LINEオープンチャットで2,171人、LINE公式アカウントで215人の利用者があり、2022年度は123人の大学合格者を輩出していると説明しました(全て令和5年1月23日時点の人数)。そして、Napierの今後として、アフィリエイトでの収益化により、利用者に費用負担させない仕組みを語りました。

(※2)第19回環大コンペの結果について.
http://www.kankyo-u.ac.jp/tuesreport/2022nendo/0217/

次に、経営学部 高井亨 准教授のゼミ生、経営学部3年 貞島悠之介さんと藤原龍世さんから「日本の産業動物のアニマルウェルフェアを考える」をテーマに発表が、高井 准教授から「SDGs、NUK?:ある新聞社の調査結果から見えた人々の本音」をテーマに研究報告がありました。貞島さんと藤原さんは、まず、アニマルウェルフェアとは何かを説明し、「なぜ産業動物のウェルフェアを考える必要があるのか」や「動物倫理学の観点から動物を種や集団ではなく個として捉える視点が必要である」と話しました。そして、アニマルウェルフェアに配慮するための選択肢として「配慮した畜産物の購入」「ベジタリアン」「培養肉」を紹介し、終わりに「動物福祉に配慮したライフスタイルを取り入れて欲しい」と語りました。高井 准教授は、まず、過半数が「SDGsは、何だか『うさんくさい(Nan-daka Usan Kusai = NUK)』」と感じていると回答のあった、ある新聞社のWeb調査結果を紹介しました。そこから「SDGsは大衆のアヘンである!」ではじまる書籍を紹介し、その一文だけが一人歩きしたことが原因では?と論じました。そして、調査結果を詳細に解析し、SDGs推進派と懐疑派の『うさんくさい』と考える理由を説明しました。終わりに、SDGsへの懐疑的視線の根底に「SDGsをお題目的に捉えすぎているのではないか?」と推測し、その「お題目から解放されるためにSDGsにどう取り組むべきか」を『兵庫教育』に執筆(2023年4月号掲載予定)していると紹介しました。

最後に、本学の田中洋介 理事兼事務局長から大学の近況報告を行い、懇談会を締め括りました。

理事長兼学長の挨拶理事長兼学長の挨拶
学生の発表①学生の発表①
学生の発表②学生の発表②
学生の発表③学生の発表③