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TUESレポート

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岡本教授がJAXA/NASAより感謝状を贈呈されました

日米共同で開発した人工衛星TRMM※1(Tropical Rainfall Measuring Mission)の打ち上げ15周年を記念し、11月13日-16日に、第4回TRMM/GPM※2国際科学カンファレンスが東京で開催されました。
同カンファレンスでは、本学環境学科の岡本謙一教授が招待講演を行うとともに、これまでのTRMMに関する科学研究上の顕著な業績に対して日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)と米国航空宇宙局(NASA)から感謝状を贈呈されました。
岡本教授は、旧郵政省通信総合研究所(現独立行政法人 情報通信研究機構)に在職中の1987年から開始されたTRMM計画当初から関わり、世界で初めての人工衛星搭載の降雨レーダの概念設計や主要部品の研究開発に従事し、TRMM降雨レーダが観測したデータ処理・解析用のアルゴリズムの日米共同の開発チームのリーダーとして活躍しました。
感謝状の贈呈を受け岡本教授は、「TRMM降雨レーダは研究を開始したときには予想もしなかった多大の研究成果を挙げることができ、感慨もひとしおです。」と研究生活を振り返りました。

岡本教授、NASA・JAXAより感謝状を授与される

"My memories of TRMM -Its Prehistory and Beginning-"と題し、招待講演を行う岡本教授   贈呈された感謝状を手にする岡本教授(右)

 

※1TRMM・・・・・ 熱帯降雨観測衛星(Tropical Rainfall Measuring Mission: TRMM)は、地球的規模の気候変動に影響を及ぼす熱帯・亜熱帯降雨を観測することを目的としています。
1997年11月28日に打ち上げられ、現在も順調に観測を継続しており、今年11月28日に打上げから15周年を迎えました。
その成果は、科学的な知見の拡大だけでなく、 数値天気予報での現業利用や、TRMM衛星を中心とした複数衛星データによる全球降水マップの開発、その洪水予警報への利用といった、衛星降水観測による社会的な貢献にまで拡がりつつあります。
(左) TRMM衛星のイメージ画像(写真提供:宇宙航空研究開発機構)
TRMM画像
    この人工衛星に、岡本教授が開発に関わった降雨レーダが搭載されています
※2GPM・・・・・・ 全球降水観測計画(GPM)は、TRMMを継続・拡張するミッションであり、日米主導で各国のパートナー機関と連携し、高頻度な全球の降水観測を行います。日米共同で開発しているGPM主衛星は、2014年早期に打上げが予定されています。